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患者の心の葛藤を鎮めるポイント

慢性疾患を患った患者は、発症後、症状が徐々に出てくることが多く、初期の段階ではあまり病気の自覚がないものです。治療を行う際は、日々の生活習慣を見直し、そのルールのもとで生活を送ることが重視されます。慢性疾患の代表的なものには、糖尿病や関節リウマチ、心臓病などが挙げられ、それらの治療は長期にわたり、心理的な負担が及びます。そのため、看護をする上では細やかな心のケアが必要とされます。

心のケアをする中では、何気ない会話から患者の変化を読み取り、医師や薬剤師と連携して情報共有することが重要です。会話から患者の性格や生活パターンが見えてくることもあり、それは今後の治療方針にも活かすことができます。患者の心を癒やすため、そしてより良い治療を提供するために、こまめな声掛けを行うようにしましょう。

実際、慢性疾患を受け入れるまでに、患者自身が心の葛藤に悩まされるケースは多いものです。そんな時、ただつらい現実を突きつけるような冷たい対応を取ってしまうと、大きなストレスとなってしまいます。患者の心を軽くするためには、治療で病状が改善された事例、合併症の予防につながる利点など、治療のメリットや経験談を伝えるのが最適です。同時に、その気持ちに寄り添いながら定期的な通院や薬の服用、食事制限などの大切さを説くのもポイントです。

慢性疾患を持つ患者の心はデリケートであり、慎重に向き合っていく必要があります。個々に合わせた治療や心の歩幅があることを心に留め、思いやりのあるケアを行っていきましょう。